なぜ人に関心を持つ必要があるのか?関心を持つメリットを教えます

アスペルガー傾向の方に「自分は他人に興味がありません。しかし仕事でもっと周りに関心を持てと言われました。なぜ他人に関心を持たないといけないのですか?」という質問をいただきました。

今回はこの質問に私なりに応えていこうと思います。

Contents

まずは、結論まとめ

できれば最後まで読んでいただきたいですが、長文はしんどいという方もいるので、まずは結論からお話します。

結論ですが、

周りの人の情報を集めて有効利用することは仕事では非常に大切なことです。特性上難しいかもしれないですが、できる限り意識してやってみてください。

ということです。

詳しくはこの後の文章で書いていきますのでよろしければ読んでください

回答:他人を知ると仕事の効率が上がるから

この質問への私の答えは「他人を知ると仕事の効率が上がる。他人に興味はなくても他人の情報を集めた方が良い」です。

障害特性上、他人に関心を持てない人はいると思います。なので「関心を持て」とは言いにくいです。

しかし、嫌々でも関心のない勉強ができたタイプの人には「関心を持つのではなく、勉強のように情報を集め、それを分析してみてはどうですか?」と助言したいです。

なぜそう思うかをここでは説明していこうと思います。

連携が取りやすくなる

趣味がどうとかではなく、その人の行動を見ておくと、職場での役割が見えてきます。

その結果、自分が困った時に誰に何を聞けば良いかがわかりやすくなります。また、行動のクセやパターンも把握していると「今なら席にいるはず」とか相手の行動を織り込んだ効率の良い算段が立てられます。

その結果、スムーズに連携が取れ仕事が捗ります。

助けてもらいやすくなる

相手の情報を知り、相手にもメリットのある行動をとっていると、自分が困った時に助けてもらえる可能性が上がります。

「返報性の原理」と言って人間は相手から受けた好意に対してお返しがしたいと思う傾向があります。

そのため、相手の情報を集め相手にもメリットがある行動をとっていると助けてもらえる可能性が上がります。

説明しやすくなる

人によって持っている知識は違います。そのため同じことを説明するにしても相手が持っている知識の量や幅にあわせて、こちらが話す内容も量も変える必要があります。

相手がどんな知識をどの程度持っているかがわかるとそれだけで説明がしやすくなります。

また、説明の際に「例え」を使う場合も、相手の知識に合わせたものを使うと相手に理解されやすくなります。逆に相手が知らないジャンルで例えると逆に混乱を招くだけです。

このような理由から相手の情報を多く持っていると意思疎通が図りやすくなります。

報連相しやすくなる

上の「連携が取りやすくなる」の一部ではなるのですが、

他人の知識だけでなく行動を知るとホウレンソウがしやすくなります。

同じ報告を同じフレーズでするにしても聞いてもらえる人と聞いてもらえない人がいます。その違いの一つに報告される側の忙しさがあります。自分の仕事が忙しい時は上司や後輩の報告何かよりも自分の仕事を優先するという上司は多くいます。

報告相手が忙しい時期や時間などを把握しておくだけで、報告や相談がスムーズになるのです。

他人の情報を集めることはとリーダーシップに繋がる

連携が取れる、助けてもらえる、説明がうまい、報連相ができる。こういう人はリーダー向きです。

そして、障害者雇用の正社員として求められる傾向にあるのはリーダーの資質がある人です。

企業で出世する人、生き残る人には、ただプレイヤーとして優秀なだけでなくチームをまとめることが求められがちです。これは一般雇用に限ったことではありません。

リーダーシップがある人というのは、周りを見て、他人の情報を集め有効活用できる人です。

このように他人の情報を集めることはリーダーシップにも繋がります。

そしてリーダーシップは正社員という待遇に繋がる可能性が高いスキルの一つなのです。

注意点:認知や思考はとりあえずは不要

ここで注意点があります。それはまずは事実だけを集めることです。自分の感情や価値観、判断は不要ということです。

変に自分の感情や価値観などを入れてしまうと間違った捉え方をしてしまう可能性があるからです。

多くの事実を集め、感情や自分の価値観を除外し論理的に判断をしましょう。

他人の情報を自分のために集めよう

障害特性上、これが苦手な人はいると思いますし、やりたくないというこだわりを持っている人もいるでしょう。

しかし、もし能力的に可能なら、あくまでも他人に関心を持つためでなく自分のために他人のことを知りましょう。

他人のことを知ることは自分の利益に繋がる。そう割り切ってやってみるのが良いでしょう。

小さなことですがこの積み重ねが学校や職場での自分の立場を変えてくれるきっかけになると思いますよ。

 

この記事が少しでも誰かの役に立てば幸いです。