長所や自己PRに書くことをオススメしないもの
長所や自分の売り込めるポイントは沢山ありますが、その中で売り込むのが難しかったり墓穴を掘る確率が高いものが存在します。
今回はそんな1つをご紹介します。
早速結論ですが、「自身の客観性」を長所や自己PRに書くことはオススメしません。これを使うと一気にハードルが上がります。その結果、評価を落として採用される確率が下がります。
なので相当自信がある人以外は使うのはやめましょう。
それよりも企業で求められる要素を調べて、それに関する自己PRをしましょう。
Contents
客観的とはそもそも何なのか?
なぜ、「客観的」はダメなのでしょうか?そもそもは客観的とは何なのでしょうか?
Goo辞書によると
1 観察・認識などの精神活動の対象となるもの。
2 主観から独立して存在する外界の事物。
3 当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。また、その考え。
と書かれています。
また、「客観性」とは、
・誰もがそうだと納得できる、そのものの性質。
と辞書に書かれています。
これらの意味から考えるに「客観的に物事を見たり考えることができる人」とは「第三者視点に立ち物事を見たり、考える。また誰もが納得できるそのものの性質を用いて物事を見たり考える人」だと言えるのではないでしょうか。
少なくともここではそう定義しておきます。
この定義をもとに、なぜ客観的というフレーズがダメなのか?を書いていこうと思います。
自分の客観性アピールをおすすめしない理由
就活において「客観的に物事を見たり考えることができる」と言うと頭が良いイメージを持たれそうで良い気がしますが、それは間違いです!!
理由1:「自分の思考が客観的である」というのは主観だから
求職者が何の根拠も示さず「私の長所は客観的にものを見たり考えたりできることです」と言ったら、面接官が私なら某有名掲示板の創設者のように「それってあなたの感想ですよね?」って言っちゃいます。
「自分の長所が客観的にものを見たり考えたりできることである」というのはその人の主観でしかないからです。少なくとも、面接官である私にはその人が「客観的思考の持ち主」である客観性が理解できません。
理由2:「自分の思考が客観的である」の証明は難しい
面接官の私はその後に「あなたが客観的にもの事を見たり考えたりできる」ということを客観的に説明してくださいと言います。
多くの人はここでアウトになるでしょう。「自分が客観的にもの事を見たり考えたりできる」と言える人間は、自分が客観的思考を持っていることを客観的根拠に基づいて説明できるはずです。
つまり、「だれもがそうだと納得できる、そのものの性質」を用いて、自分が客観的な思考を持っていると説明しないといけません。
これはすごく説明が難しいと思いませんか?
自分が客観的な視点や思考を持っていることをどんな情報を元に説明するのでしょうか。。。私程度の頭脳ではあまり思いつきません。
理由3:そもそも面接は客観的視点に基づき自分をアピールする場所だから
そもそも面接とは、自分がこの会社にとって有益であることを客観的な根拠に基づいて説明する場であることがほとんどです。
ただの主観で自分が会社に有益であると言うだけの人間はいりません。より客観的な根拠を元に有益性をアピールします。
例えば、ドイツ語が話せる人を探している企業に「私はドイツ語がよく話せます!」と言う人より「ドイツに生まれ、22年住み修士課程も持っています」と言う人の方が客観的に見て後者の方がドイツ語をしっかりと話せる確率は高いでしょう。
このように、そもそも客観性の高いエピソードを話すことが求められる場で、わざわざ自分の客観的な思考や視点をアピールするのは、それ以外に企業から求められるスキルがないと言っているようなものですし、ハードルが高いように思われます。
結局、客観的な視点を持っている人は客観的思考をアピールしない
以上のことから私は「自分は客観的に物事を見られる。考えられる」をアピールすることを利用者さんにオススメしていません。
これをアピールしたら結局、墓穴を掘ることが目に見えているからです。
それより、企業視点に立ち、より企業が求めるものをアピールする方が確実だと考えています。
また私や周りの職員が納得するほどの「自分の客観的思考力」を客観的に説明できる人は、そもそも就労移行を使わずとも自分の力で何とかやっていけると思っていますし、私ごときの支援員ではそんな立派な方を支援することはできません。
企業に合う自分の売りをアピールしましょう
では、何をアピールしたら良いのかと言いますと、それは簡単です。企業が求める人材を企業調べから分析し、それにマッチもしくは近しい自分の長所をアピールすることです。そしてその長所の根拠となるエピソードなどを用意することです。
いかがだったでしょうか。
わざわざ、無駄にハードルが高いものををアピールするより、もっと自分の良さをアピールしていきませんか?
最後にもう一度。「客観的な自分」をアピールはしないように!!
この記事が少しでも誰かの役に立てば幸いです。