当事者かつ支援者がオススメする役立つスキル「素直さ」は凄い
自分が発達障害当事者として就職活動をしていたり、就労支援員として仕事をしていて気づいた意外と評価されるスキルについてお話しようと思います。
そのスキルとはずばり「素直である」ということです。
Contents
まずは、結論まとめ
できれば最後まで読んでいただきたいですが、長文はしんどいという方もいるので、まずは結論からお話します。
結論ですが、「イエスマンになる必要はないけど、素直でいるとメリットがあり得ですよ。ご紹介している方法を使って、素直な人に見られる工夫をしてみてくださいね」ということです。
詳しくはこの後の文章で書いていきますのでよろしければ読んでください。
素直は障害者雇用で武器になる
障害者雇用の就活では「素直である」というだけで採用されることさえあります。それほど評価されるスキルなのです。
面接が苦手な人でなかなか採用通知をもらえなかった人でも、実習に行きその素直さを評価され採用をもらえたという話はちょこちょこあります。
確かに仕事の能力は必要です、しかしそれだけで企業は採用を決めているわけではなく、人間性も加味して採用しています。
そのためこのような人間性に関わる部分も就活では非常に重要な要素になっています。
そして「素直である」という人間性は成長を望める要素でもある為、企業からは好まれる傾向にあるのです。
素直であることが武器になる理由はたくさんある
素直であるということが武器になると言われてもピンとこない人や、資格の方がより武器になると思っている人もいるでしょう。
ここでは素直さが武器である理由をいくつかご紹介していこうと思います。
理由その1:素直であることは企業の求める人材の最低条件
企業が新入社員にまず求める事は素直に言われた仕事をしてくれることです。これは障害者も健常者も関係ありません。
まずは指示したことを指示通りにして欲しいのです。そしてできれば、レベルの高い指示も指示通りにこなせる人が欲しいのです。
理由その2:素直な人は上司が使いやすい人材
素直な人は言われたことをちゃんとこなそうとします。
例え能力が低くても、言われたことを素直にやるので、能力にあった仕事さえ振れば仕事をしっかりとしてくれます。
またミスもしっかりと報告してくれるのでフォローもしやすく、安心して仕事を任せられます。
こういう人材は戦力として計算しやすく上司にとっては非常にありがたい存在なのです。
理由その3:素直な人間は成長させやすい
素直な人間は言われたことを、とりあえずそのまま素直に実行します。指示されたやり方がミスが出ない仕組みや方法であれば、安定した成果を残すということになります。
それは即ち仕事ができるということです。
例え、指示通りにできなくても、指導者はPDCAサイクルを回せます。PD CAサイクルを回せれば改善させていけるので仕事ができるような指示を出しやすくなります。
その結果、指示を受ける側も仕事ができるようになる可能性が上がります。
逆に指示通りにならないと指導者はPD CAサイクルを回せません。指導者は部下がでミスをする理由は「指示通りにしないから」という理由で完結させてしまう可能性が高くなります。そして「とりあえず指示通りにやれ」という指示を出します。
しかし素直じゃない人は、指示通りにせずミスをします。そしてまた指導者は「指示通りにやれ」と言います。これが繰り返されるだけで一向に仕事ができるようにはなりません。
このように、素直である人というのはそれだけで成長が望める人材なのです。
「素直」は他にもメリットがあります
素直であるということは何も上司など企業受けが良いだけではありません。他にもメリットがあります。
人間関係のストレスを減らせる
素直に仕事をしていると、とりあえずやることをやっているので、仕事ができていれば怒られることはないでしょう。
これでかなり仕事のストレスは減るでしょう。
変に上司や先輩と衝突すると人間関係が悪化して面倒なトラブルに巻き込まれストレスが溜まります。
素直に指示通りにやっていると大義名分ができる
何か齟齬が生じた時なども「私は上司に言われた通りにやりました」と自分が上司の指示で行ったと堂々と主張できます。自己判断ではなく上司からな指示であるという大義名分があることで怒られたりトラブルを避けられる可能性は上がります。
そして大義名分がある障害者を攻撃する人間は少ないでしょう。
なぜなら障害者にイチャモンをつけて攻撃している奴という印象を周りに与え、最悪虐待をしていると疑われることすらあるからです。
素直に言われたことをちゃんとやっていると、大義名分が掲げることができるので、自分を守りやすくなります。
応援してもらえる・助けてもらえる
障害者雇用で働くと企業に配慮をしてもらう事になるでしょう。
例え仕事であっても人間には感情があります。
義務であっても、素直じゃない態度を取っている人に配慮したいと思えるでしょうか。人によってはあからさまに嫌々配慮していると言う雰囲気を出してくるかもしれません。
逆に、素直に一生懸命仕事をしていると「応援しよう」とか「親切にしよう」と思ってもらえプラスアルファの配慮をもらえる可能性があります。
「素直さ」は身につけやすいコスパの良い武器
「素直さは」意識すれば身につくスキルです。資格のように勉強する必要もないし、お金をかける必要もありません。その割にメリットがあり、コスパがよく汎用性も高いスキルです。
このスキルは持っていて損はないでしょう。
「素直」に見せる具体的な方法は?
では、どうやったらこの「素直さ」を身につけることができるのでしょうか?
私は素直な人格に自分を変える必要はないと思っています。不満に思うことがあっても良いし本当はひねくれていても良いと思います。
大切なのは「とりあえず素直に見える行動を取ること」です。そうすると上記のメリットを得られます。
ここでは具体的な「素直に見える方法」をご紹介します。
とりあえず言われた通りにやる
「おかしい」とか「こっちの方法が良い」と思ってもとりあえずその通りにやってみましょう。意見をいうのはそれからです。まずは言われたとおりにやってみましょう。
指導者はそれなりの意図や考えを持ってその指示を出していることが多いです。実際やってみることでその意図がわかることもあります。
兎にも角にも、とりあえず言われたことを一度やってみましょう。
「でも」「だって」をすぐに使わない
指示をされた時、指摘をされたときにすぐに「でも「だって」を直ぐに使わないようにしましょう。
このフレーズを使われた相手は「否定された」「言い訳をされた」と考える傾向にあります。
まずは話を全部聞き、相手を立てつつ理由を説明しましょう。
指摘をされた場合は、自分に落ち度があれば、謝りましょう。
ミスした時はさっさと報告と謝罪する
人は誰でもミスをします。そしてその中には自分のせいと言えるかは微妙なミスもあります。
しかし自分の業務の中でミスが起きたら素早く報告し謝罪と事実を上司に伝えましょう。言い訳はそのあとです。
例え、運要素があったとしてもとりあえず謝罪しましょう。
事実を受け止める
自分が悪い事は悪いと認めましょう。相手の指摘の仕方などでイライラしたり、変に言い訳をすると状況が悪くなるだけです。
上司は時間が取られるので不快に感じます。
指導してもらったり親切にしてもらったら笑顔で「ありがとうございます」
これは本当に大切なことです。大した事でなくてもこれをやるだけで印象が違います。
笑顔でお礼を言われると多くの人は悪い気はしません。
注意点:イエスマンにならないで
私はイエスマンになれとかなんでもかんでも従えと言っているわけではありません。
大切なのは相手のことを尊重して素直な態度を取ることです。
もし、不満や納得ができないことがある場合はしっかりと伝えることも大切です。
その際のポイントは感情的にならず、冷静に社会人として相手に敬意を払い話すことです。
またただ否定するのではなく、理由を伝え別の提案をしたりして相手が納得できるように話しましょう。
そうやって自分の不満を溜めないように相手に伝えつつ、相手に敬意を払う姿勢が重要です。
素直は一番の武器
このように素直さは就活から日々の業務まで役立つ便利なスキルです。そしてこのスキルは障害の有無に関係なく役立ちますし、重要なスキルです。
この記事に書いた方法は少し意識すれば出来ることだと思うので是非実践してみてください。
とりあえず、1〜2か月試しにやってみてください。周りの態度などに変化があると思います。もし、何も変化がなければ止めれば良いだけです。
特に大きなリスクもないので気軽に試していただければと思います。
試した結果、読者の皆様が少しでも良い環境で仕事ができるようになれば嬉しいです。
この記事が少しでも誰かの役に立てば幸いです。