具体的な配慮を言えますか?

2022年2月1日

発達障害の方(自分を含む)と接していて感じるのは自分の特性は把握されているけど、どう配慮して欲しいかが明確でない人が結構いるということです。

確かに自分の特性を理解することは非常に大切ですが、それは就職活動の最初の段階です。障害者雇用で配慮をもらいながら働く場合では、「どう配慮して欲しいかを明確にするか?」が就職活動における障害理解の一つのゴールでしょう。

今回は障害者雇用で働くにあたって、配慮して欲しいことを具体的かつ明確にする重要性をお話していこうと思います。

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「特性をわかって」という配慮事項は相手も自分も困ります

配慮事項に「こういう特性があることをご理解ください」と書かれているのを仕事柄よく見かけます。また自分も書いたことがあります。

しかし、これを言われた相手は非常に困ります。そして相手が困るということはこちらが望む配慮を受けられないことに繋がります。その結果、お願いした自分が困ることになります。

相手が困る理由:発達障害の特性がわかりにくいため配慮の想像もしにくい

身体障害の方、例えば車椅子の方だと「高いところにあるものがとれない」「早く動くことが難しい」など障害名を言われなくても何となく外見からどんな配慮が必要か想像しやすいです。

一方で発達障害や精神障害は目に見えません。そして症状や特性も人それぞれです。そのため、相手はどのような配慮をすればよいか想像しにくいです。

そのため、具体的に配慮を伝えないとそれが伝わりません。

自分が困る理由:解釈が人によって違う。その結果対処が変わるため

相手が困る理由の通り、配慮が想像しにくいため、「理解してください」の解釈は人によって違ってきます。

その結果、配慮してくれないという不満が出てしまうことがあります。

ここでは相手がどのような解釈をするか私の経験をもとにご紹介して行きます。

「人より疲れやすい」という特性を持った人のことを例に挙げて説明していこうと思います。

パターン1: 理解ができない。納得できない
「普通に生きて普通に休んでいたらこれくらいで疲れるはずないだろう。ただそれが障害だと言われたから否定はしないけど…」と考える人です。
このタイプの人はあまり配慮してくれないでしょうし、する気もない人もいるかもしれません。

パターン2:言葉通り理解して終わり。
「あーそうなんだー。疲れやすいんだ。それを知っておくだけで良いなんて楽だなー。後は自分でなんとかするんだろ。」と受け取る人です。理解はしても配慮方法は知らないし、都合よく捉えるパターンです。このタイプは確かに理解はしてくれるでしょうが、具体的にどんな配慮が必要か?などの質問はしてこないでしょう。自分で障害に対して対処できるならこれでも良いでしょう。後でこうしてほしいと交渉を状況に応じて行うつもりの場合もこの配慮でも問題ないでしょう。

パターン3:配慮が必要だと思い色々してくれる。
「疲れやすいんだ?休憩の回数が増えるのかな?」とか色々質問してくれます。また、気を遣ってくれます。このタイプはありがたいですが、少ないでしょう。
このタイプは話を聞いてくれたり面談してくれたりします。そして何か出来ることが有ればしますよと言ってくれたりもします。ただこのタイプであっても具体的な配慮事項がわからないとズレた配慮や気遣いをする場合があります。

このように色々な解釈や対応をする方がいるのが現実でしょう。

じゃあ、障害を持っている我々はどうすればよいのでしょうか?

具体的に「してほしい事」を伝える事が大切です

上でご紹介した3パターンのどれにも言えるのが、「理解をしよう」とはしてくれます。しかしそれ以上のことはわからないので具体的な行動はしてくれることは少ないでしょう。
 逆にいうと「具体的にしてほしい事」を伝えるとどのパターンの人もその具体的な事をしてくれる可能性があります。

パターン1のような人でも理解はできなくても「とりあえず普通の人より10分だけ長く休みをください」と言うと「発達障害で疲れやすいというのはよくわからないが10分休憩を増やすだけでちゃんと働いてくれるなら別にいい」と考えてくれたりします。

そして障害者側も「理解してくれる」という配慮は目に見えないのでわからないですが、具体的な行動として「10分余分に休憩時間をくれる」という目に見える形の方が明確に配慮されているのがわかりますし、現実的に助かります。

このように自分がして欲しい事を伝える方が障害を理解してもらうよりお互いにメリットがあります。

具体的な配慮事項を伝えて働きやすい職場を作りましょう

自分の障害特性を理解するだけでなく、具体的な配慮事項を明確にすることで、企業側はいっきに配慮しやすくなります。配慮してもらえると我々も働きやすくなります。具体的な配慮事項を伝えることは働きやすい職場作り繋がります。

どうやったら具体的な配慮事項が作れるかは次の記事で説明したいと思いますが、この記事を読んで配慮事項の具体化の重要性を感じていただければと思います。

この記事が少しでも誰かの役に立たば幸いです。