就労移行支援事業所の利用を検討してみましょう!利用のメリット・デメリット

2021年2月14日

発達障害を持つ方の中には、学生時代に就職活動がうまくいかずニートやフリーターになっているという方や、一般就労で働いてみたがうまくいかずに障害者雇用で働くことを考えているという方がいらっしゃると思います。

そういう方が就職するために就労移行支援事業所を使うという選択肢があります。そして私は就労移行支援事業を利用することをおすすめしています。今回はそのことについてお話していきます。

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就労移行支援事業とは?

簡単に言いますと、就労に向けての訓練や就職活動の支援をする事業所のことです。

ウェルビーさんのホームページにわかりやすくまとめられているのでリンクを貼って置きます。

https://www.welbe.co.jp/service/job_support/

就労移行支援事業所はおすすめです!

結論から言いますと就職したい人にはおすすめです。なぜなら大きなデメリットが無く、メリットが大きいからです。特に発達障害で自分の障害特性を把握しきれていない方や障害者雇用も検討している方にはメリットが多いように思えます。

また私が就労移行支援事業を利用して本当に良かったと思っているからです。

このメリットやデメリットに関しては私の経験を踏まえて次の「利用のメリット」「利用のデメリット」でご説明していきます。

 

利用のメリット

メリット1:似たような境遇の仲間が見つけられる

同じような境遇の人と出会うことで自分の居場所を見つけられたり、共感してくれる仲間ができる可能性があります。そうやって自己肯定感を高めることができ、うつ症状などの改善に繋がる可能性があります。私がまさにそうでした。これは人生を豊かにするもので個人的には大きなメリットです。

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メリット2:障害特性の自己理解を深めることができる

自分と同じ又は似た障害特性の人と共に訓練することで、自身の障害特性の理解を深めたり、対処方法を知るきっかけになります。

発達障害を持っている人の中には自分の障害をちゃんと把握していない人も結構います。障害特性を把握することは就職する上で非常に重要なことです。

私が事業所に通って感じたのは、障害特性の自己理解の重要性です。仕事をする能力はあるけど、障害の自己理解をしていないがゆえにうまくいかなかったという利用者の方をたくさん見てきました。

障害の自己理解がないとやはり、仕事を続けていくのが難しい気がします。

メリット3:希望する企業の情報を得ることができる可能性がある

自分が就職したい企業に、OB・OGがいるとその企業の実情を知ることができる可能性があります。企業の障害者に対するスタンスや企業努力、採用のポイントなどハローワークの窓口の人が持っていない情報を得ることができる場合があります。

自分にとって良い企業にめぐり逢える確率を上げるためにも情報を得ることは重要です。

メリット4:事業所の卒業生のいる企業へ採用されやすくなるかも

事業所の卒業生が就職先でしっかりと働いていると、企業の採用担当者と事業所の支援員さんが面識があることもしばしば。そのため自分が面接に言った際に、支援員さんが「卒業生の〇〇さんとのようにこの方も優秀です」とか太鼓判を押してくれたりします。

また企業側も面接に来た人のことを理解しやすくなります。その結果、採用される確率が上がります。

メリット5:面接などで面接官からの信頼を得やすい

発達障害は障害特性が目に見えにくいため、面接を受けに来た人がどんな特性を持っているか面接官はわかりません。なので、面接官は志望者の書類を見て質問して、返ってきた内容を信じるしかありません。

しかし、就労移行支援事業所に通っていると面接に同席してもらえることがあります。これは面接官側からすると、志望者以外にも支援員から客観的な意見を聞くことができます。これがあるのとないのとでは面接官の信頼度は大きく変わってくるはずです。

メリット6:様々な実習に行くことができる

就労移行支援事業所は企業実習などにも行かせてくれます。その段取りや交渉などもおこなってくれるので、自分ではなかなか行けないような企業の仕事を体験できます。この実習で評価が良いとその企業に採用されることもあります。

実習を通じて、その仕事が自分にあっているか?などもわかるので、実習は非常に役に立ちます。

 

メリットに関してはまだまだあると思うので思いついたらその都度追加していこうと思います。

 

利用のデメリット

デメリット1:前年度の収入によってはお金がかかる

就労移行支援事業所の利用金額は前年度の所得によって変わります。そのため、人によってはお金がかかります。しかし前年度の収入が低い人は税金で賄われるため無料で利用ができます。

役所や事業所に相談すれば、どの程度の利用料がかかるか教えてもらえます。

デメリット2:通所の交通費などがかかる場合がある

これも市町村によっては助成があるところもあるのですが、助成がないところは自費です。これが、デメリットその1よりもネックになるという人はいるかもしれません。

私にはこれが結構大きなデメリットです。月に15,000円以上が交通費で消えていきます。

デメリット3:友人・知人の「今何をしている?」という質問に答えにくい

私が一番困るのがこれです。私は周りに障害のことをクローズにしており、これが嫌なので、住んでいる地域から離れた事業所を選びました。また色々な言い訳を考える必要があり面倒くさいです。

離れた場所の事業所を選んだので交通費もかかっているが痛いです。

 

デメリットもまだまだあると思うので思いついたらその都度追加していこうと思います。

おまけ:就労移行支援事業所の疑問

メリット・デメリット以外にも読者の方から聞かれた質問をいくつかお答えしようと思います。

スキルや資格の指導はあるか?

これに関しては、事業所によって差があるというのが現実だと思います。事業所によっては資格を得ることができるのを売りにしているところもあります。

しかし、資格=就職で役に立つとは限らないということです。資格が合っても実務経験がなければ仕事では役に立たないこともあります。また発達障害の場合は、障害特性に合わない職場だとどんなに資格があっても、長続きしないということもあります。

私も簿記の資格は持っていますが、会計事務所での仕事や環境は合っておらずすぐに辞めています。

事業所によって就職先に違いはある?

これは、あると思います。事務やPCに特化した事業所だとやはり事務系の仕事が多くなるでしょう。事業所によって特化していることが違うので、多かれ少なかれ違いがあると私は考えています。

自分の障害特性を把握できている人で、進みたい業界や職種が決まっている人は、特化した事業所を選ぶ方が良いかもしれません。しかし、業界や職種が決まっていない人は様々な業種や職種への就職実績があるところで自分の適性を見極めたほうがよいでしょう。

レベルが自分には合わないのではないか?

「自分は良い大学を出ているし、前職もある。前職がない人ばかりいる事業所に行っても意味がない」とか、逆に「レベルが高くて自分にはついていけないのではないか?」と不安になる人もいるかもしれません。では実際はどうなのでしょうか?

答えは、事業所というよりも利用者によるというのが事実です。たまたま前職があったり凄く頭が良い人がいる場合もあれば、そうでない場合もあります。そして利用者は就職していき入れ替わるので、事業所のレベルも変化するというのが私の見解です。

なので、今いる利用者を見学で知るだけでなく、過去にどんな人がいたか?自分の望むレベルの人がいたか?そしてその人がどんな訓練をしていたか?どんな支援をしたか?などをしっかりと事業所に質問して自分のレベルに合った訓練を提供してくれるかを確認することが重要です。

 

疑問に関しての回答は以上です。質問をくださった方ありがとうございました。就労移行支援事業所に関してはこちらの記事にも書いてあります。「就労移行支援事業所の選び方」をどうぞご覧ください。

発達障害を持つ人でも特にこういう人におすすめ

何度も離転職を繰り返している人(障害者雇用・一般雇用問わず)

自分の障害特性に関して理解が不足している可能性があります。障害の自己理解を深める手段として就労移行支援事業を利用するのはありだと思います。

障害者雇用で働いたけどうまく行かなかった人

自分の障害特性に関して理解が不足している可能性があります。まずは障害の自己理解を深める手段として就労移行支援事業を利用するのはありだと思います。

障害者雇用で働いたけどうまく行かなかった人

障害の自己理解だけでなく、マッチングの問題や企業選びに問題が合った可能性があります。障害者雇用でも特例子会社が良いのか?一般企業が良いのか?などの見極めや企業情報を集めるために利用するのがよいでしょう。

一人で就職活動ができる気がしない人

私は大学時代にうつ病になったためちゃんとした就職活動をしたことがありませんでした。またフットワークが軽いわけではなかったので、自分だけで就職活動をすると凄く時間がかかってしまうと感じていました。なので就労移行支援事業という他人の力も借りようと思い利用しました。

自分の障害特性を把握できていない人

障害特性を理解して、自分で対処もしくは配慮をお願いしないと障害者雇用でも苦労する可能性があります。また自分が望んだ配慮が受けられず不満を感じたり自分の良さを発揮できない可能性があります。自分の特性を理解するためにも就労移行支援事業所を使うのは良いと思います。

自分の経歴的に就職できるか不安な人

自分の経歴に自身が無い方は、就労移行支援事業所など色々なところで情報を集めることが就職活動において重要になります。自分と同じような経歴の人が就職しているのを知れば勇気が湧きますし、採用してもらえる確率が高い企業を探しやすくなります。ハローワークだけでは情報が足りないと思う人は就労移行支援事業所で情報を集めるのもおすすめです。

コミュニケーションが苦手な人

どんな仕事でも最低限のコミュニケーションは必要になります。障害特性の関係や人との交流から遠ざかっている人は、就職後の準備のために就労移行支援事業所でコミュニケーションの訓練をするのも良いでしょう。企業より優しい環境で慣らすのも良いですよ。これは思いのほか役に立ちます。

最低限のビジネスマナーなどに自身がない人

これはコミュニケーションと同様にどんな職場でも必要になります。知識としてはもっているが、実際に使ったことがないという人はアウトプットする場面として利用しても良いでしょう。知識で知っていても体で覚えていないと実際の場面では使えないということもあるので、実践練習する場にもってこいです。

 

就労移行支援事業の利用も検討してみてください

ご紹介したメリットとデメリット、そしてどんな人に向いているかを考え、その結果、就労移行支援事業は利用したほうが得だと思ったので私は利用しています。

ただ、就労移行支援事業を利用したからといって必ず自分の望む仕事につけるかというとそうではないと思います。最後は、自分の実力や能力・運だと思っています。

その自分の実力や能力を上げるためにも就労移行支援事業の利用を検討してみるのも一つではないでしょうか。

 

この記事が少しでも誰かの役に立てば幸いです。

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Posted by ハク