片付け・整理整頓を克服しよう  ハク流の対策術

「片付け・整理整頓ができない」というのは発達障害(ADHD)を語る際によく例に出される有名な症状です。

この「片付け・整理整頓ができない」は完全には何とかすることができなくても、ある程度は工夫などで対処ができるように私は思っています。(個人差はあります)

今回はそんな症状の要因と対処方法を書いていこうと思います。

Contents

片付け・整理整頓ができない、先延ばしのパターン別に紹介

まず最初にはっきりと言いますが、私は医者や学者ではないので詳しいメカニズはわかりません。

根本には脳の構造やワーキングメモリなどの原因があるのだと思います。しかしその根本を治療できなくてもやれることはあると思います。諦めるのはそれをやってからでも遅くはないでしょう。

この章では片付け・整理整頓ができない、先延ばしにする人のパターンを紹介していこうと思います。

これは発達障害をお持ちでない方でも程度の差こそあれ、当てはまることもあると思うので次の章の対策と共に読んでいただき役に立てていただければと思います。

パターン1:「片付け・整理整頓」の重要度を低く考えている

私達の生活には会社での仕事以外にも家事や育児、勉強などやることが沢山あります。そしてそれらのほうが「片付け・整理整頓」より優先順位が高いと考えてしまうことがよくあります。

この気持ちはわかるのですが、こうやって優先順位を下げていくと「片付け・整理整頓」の時間は延々にやってきません。

その結果、部屋が汚くなり、整理整頓ができずに必要な書類を紛失するなどの問題が起こります。

パターン2:「すぐに終わるから」と考えて、まとめてやろうとする

「書類をファイルに入れる」「服を3枚畳んで棚におく」などはおそらく1分以内に終わる作業です。だから、「わざわざこれを今しなくても良い。」「まとめてやったほうが効率的」と考えてしまいがちです。

しかし、そうやって溜めた書類や服を見ると片付ける意欲は一気になくなります。そうして「また後でやろう」と先延ばしにしてしまうのです。

パターン3:方法にこだわりがあり時間や労力がかかる

こだわりがあること自体は悪くありません。しかしそのこだわりの結果、普通なら1分でを終わるファイリングを10分かけるなど、とても労力やハードルを上げている場合があります。

こだわりの結果、「片付け・整理整頓」を時間や労力がかかるものにしていることも、作業を先延ばしにする原因になります。

パターン4:切り替えが苦手

今やっている作業を止めて、別の作業をすることが嫌、面倒、ストレスに感じることから「片付け・整理整頓」を後回しにしてしまうパターンです。

私の場合ですが、ワーキングメモリが弱いため他の作業に切り替えると、もとの作業に戻る際に抜けが生じたり、ひどい場合は「何をやっていたっけ?」となります。

それが嫌で途中で入りがちな「片付け・整理整頓」を後回しにしてしまいがちです。

 

パターン5:片付ける場所が覚えられない・整理整頓の仕方がわからない

驚かれる方もいるかも知れませんが、このような方は一定数います。私もそこまでできないわけではないですが、この傾向はあります。(私自身、ものの位置を覚えておく力は平均以下だと思っています。)

またどう片付けると次に使いやすいかということを経験上理解していない方や想像するのが苦手な方もいらっしゃいます。

パターン6:エネルギー不足

うつや発達障害の人の中には心身のエネルギーがなくても、そもそも優先順位の低いことをエネルギーを使う余裕がない人もいます。

人によるでしょうが、特に家事など家でのことに起こる傾向があるのではないでしょうか。

片付け・整理整頓をするためにできること

前の章では片付け・整理整頓ができない人を6つのパターンに分けて紹介していきましたが、どんな対策がとれるのでしょうか?

原因は何であれ、対策や対処方法が必要だと思います。この章では書くパターンごとの対策をご紹介していこうと思います。

優先順位対策

方法は簡単でにとにかく片付けは後回しにせずに最優先にすることです。

私は「5分以内に終わるものは先にやってしまう」というルールを自分に課して守るようにしています。これは状況や職種によって時間設定が変わってくると思うので自分であった時間を試行錯誤して見つけていきましょう。

また、できれば職場の上司としっかりとこのルールの情報を共有しておくとより仕事がスムーズになるでしょう。

 

まとめてやろうとする癖への対策

これも「優先順位を上げる」「とにかくその場でやる」と決めておくと良いでしょう。

また「まとめてやろうとすることは意外と効率が悪いということを理解しておく」と良いでしょう。整理整頓するものが多くなると整理整理整頓する前の準整理整頓が発生したり、段取り作りというタスクが発生します。その結果、こまめにやるときよりもタスクや処理しないといけない情報が増えてしまいます。

こだわりへの対策

自分が譲歩できる範囲でこだわりを減らして片付け・理整頓を簡略化していきましょう。

自分一人でそれが難しい場合は、支援員やジョブコーチなど他者に介入してもらいながら片付け・整理整頓のルールを簡略化していきましょう。

切り替え対策

ワーキングメモリの弱さはメモを使用して補います。メモに今している作業と次は何から始めるかを具体的に書いて書いてから片付け・整理整頓をするとよいでしょう。

こうすることで、もとの作業に戻る際に生じる抜けや「何をやっていたっけ?」を防ぐことができます。

その他にも、「片付けをする際は甘いものを飲む」というように作業を切り替えた際のご褒美を用意しておき、気持ちを切り替えやすくするのも良いでしょう。

気持ちの切り替えは様々なワーキングメモリ以外にも心理的な要因もあるように思うので、他の方法と組み合わせて対策していくのが良いでしょう。

場所が覚えられない・整理整頓の方法がわからない対策

どこにものを戻せば良いかわからなくなる人はラベリングをすることを徹底してください。そうすることで覚える必要が減り、部屋を見渡せばどこに何を戻せばよいか?どこに何があるかが一目瞭然になります。

まずはオシャレにラベリングするなど考えず棚やクローゼットに大きな文字で書いたラベルシールを貼りましょう。様々な大きさのきれいに剥がせるラベルシールが売られています。

整理整頓の仕方がわからない人はまず「重ねておかない」「使ったら元の場所に戻す」の2つを徹底して置くと良いでしょう。

私は「マイタックラベル リムカ(きれいにはがせるタイプ)」を使用して棚やクローゼットにラベリングしています。剥がせるし、跡も付きにくく便利です。

マイタックラベル リムカ(きれいにはがせるタイプ)

エネルギー不足対策

できるだけエネルギー消費なく片付け、整理整理整頓ができるように根本的にものを減らすことが一つの解決策です。

その他にも「人に頼る」「他のところで体力を節約して片付け・整理整頓に回す」なども対処方法としてあるでしょう。

私の場合はしんどいときは食事を冷凍食品や外食で済ませ、その分の余った時間で部屋を片付けたりします。

職場の人ができること

鬱や発達障害のせいで片付け・整理整理整頓ができない人は別にやる気がないわけでないということをまずは理解しておいてください。

ものの位置をラベリングするなどしておく、片付け・整理整頓の時間を固定で毎日設けるといったことをするだけでもだいぶ変わるでしょう。

また重要書類などに関しては本人と話し合い、管理方法や管理者を決めておくのも一つの方法です。

対策は組合わせて少しでもできるように!!

原因がどれか一つであるとは限りませんし、どの方法がマッチするかは人それぞれです。

複数の対策を組み合わせることでより効果が出やすくなります。

様々な方法を組み合わせて、少しでも片付け・整理整頓ができるように対処していってください。

今後も片付けスキルについての記事を書いていこうと思います。

 

この記事が少しでも誰かの役に立てば幸いです。